効率的なトレーニング
「ゆき」さんからです(2004/9/15)
こんにちは。私の所属するチームは普段、チェアスキルや体力トレーニングを目的とした練習をほとんどしません(ゲーム、シュート、パスが中心です)。
色々な方法があると思いますが、週2〜3回で1時間以内でできる効率的な体力トレーニング(スピード・チェアースキル)法(やり方・時間・繰り返し数)があったら教えてください。
人数がそろわないこともあるのでできれば1人でもできるものを紹介していただけると幸いです。
マイクフログリー練習の方法はたくさんありますが、
その中からいくつか紹介します。


[チェアスキル]

まず、体力づくり、スピードをつけるには、チェアスキルが効果的でしょう。今回は3つのチェアスキルを紹介します。

[1]パワー・スタート&ストップ
2人組みで1人がもう1人をエンドラインからエンドラインまで引っ張って進みます。進み方は、強く2プッシュしてストップ、強く2プッシュしてストップの連続です。エンドに着いたら(片道)、すぐに引っ張る人と引っ張られる人が交替し、反対のエンドまで同様に行います。

[2]ハーフコート・トウ(※トウ tow = 引っ張る)
2人組みで1人がもう1人をハーフラインまで引っ張り、そこで後ろの人は手を離します(この時、前の人を押したりはしない)。前の人はそのまま勢いに乗ってエンドラインまでダッシュします。エンドに着いたら(片道)、すぐに引っ張る人と引っ張られる人が交替し、反対のエンドまで同様に行います。

[3]パートナー・プル 前&後ろ (※プル pull = 引っ張る)
2人組みで1人がもう1人を引っ張りながら、コートの周りを走ります。後ろの人は、前の人の舵取りをしてあげましょう。一周したら、すぐに引っ張る人と引っ張られる人が交替し、同様に続けます。これは、前向きで引っ張るものと、後ろ向きになって引っ張るものの2種類があるので、状況によってどちらかを、あるいは2種類のチェアスキルとして両方を行ってもよいでしょう。

上記の3つは一人でやることも可能です。ペアがいないと負荷はなくなりますが、それでも十分練習になります。ハーフコート・トウの場合はスプリントと考えてやればいいですし、パートナー・プルは特に後ろ向きが効果的でしょう。その他1人でやるものには、Uターンというチェアスキルもあります。

◎Uターン
椅子、あるいは車椅子を一つ用意します。まずはその真横に平行に位置します。そこから、車椅子の周りをバック(椅子の横)、ターン(後ろ)、プッシュ(逆の横)というようにUの形を描きながらまわり、椅子の逆側に移動します。同じようにUを描きながら、元の位置に戻ります。車椅子にぶつからないよう、できるだけギリギリの位置を通ってこの動きを続けていきましょう。

各チェアスキルの回数や時間の例としては、1スキルを5分間。次のスキルまでの休憩を2分。休憩のときは、水分をとったり、次の準備をします。可能であればフリースローの練習をしてもよいでしょう。そうすることで、ゲームシチュエーションのフリースロー練習が効果的に行えます。時間や回数については、練習時間やチームの状態に合わせて変えてみてください。

[シューティングドリル]マイクフログリー

次はシューティングドリルの例を2つ紹介します。

[1]パット・アンダーソンは最近、こんな練習をしています。20分で3ポイントを100本決めるというものです。
リバウンドは自分でとり、すぐにまたスリーポイントラインからシュートを打ちます。
限られた時間で特定の本数を決めなければならない、また自分でリバウンドをとるので、集中力、精神力、シュート力はもちろん体力の向上につながります。また、動きながらのシュートですので、ゲームシチュエーションに近い状態での練習になります。
まずはフリースローから始めてみてはどうでしょう。20分で100本、あるいは30分で100本を目標にしてみたらいいかもしれません。もしシュート距離が短いのであれば、届く範囲で行ってももちろんかまいません。本数、時間は各選手、チームの状態に合わせて変えてみてください。

[2]もう一つは、「ボリュームシュート」と呼んでいるものです。これは、単純に打つ本数を決めて、同じ場所から多くのシュートを打つものです。例えば、1箇所から500本連続で打ち続ける。250本でもいいでしょう。自分の好きなところ、苦手なところ、ウイングから、スクリーンの後ろを想定して、届くところ、などなどどこからでもかまいません。
同じところからたくさん打つことで、そこから打つことに自信がもてるようにするのです。きっと途中で飽き飽きしてくると思いますが、そういう経験が自信へつながります。

メニューの例
週の中でこれらの練習をどう行っていくか例を下にあげます。ただし、これはチームの状態に合わせて変えてみてください。
例) 月、水、金が練習日で ボールハンドリング の弱いチームの場合
 月: チェアスキル30分、 ボール ハンドリング10分、パス10分
 水:  ボール ハンドリング20分、パス10分
 金: チェアスキル30分、パス10分
 他の時間はシューティング

パスが弱ければ、その時間を増やし、シュートが弱ければ、その時間を増やします。
技術がまだしっかり身についていなければ、技術系(シュート、 ボール ハンドリング、パス等)を先に行い、その後チェアスキルを行いましょう。
技術が既についているのであれば、チェアスキルを先に行えば、その後の練習がよりゲームシチュエーションに近づき、よりよい練習となるでしょう。

[その他] マイクフログリー
その他、ボールハンドリングなどはいつでも1人でできる練習です。 ドリブルならば、右手でドリブル、左手でドリブル、大きくドリブル、小さくドリブル、一度にボール2個あるいは3個を使ってドリブルなど 色々できます。
また、パスも壁を相手に練習できますし、シュートも先に上げたもの以外に、ゲームのシチュエーションや自分の役割を考えてフェイクを入れたりしながらいろいろな方法で行うことができます。
1対1もできますよ。
私は昔、いつもゲームシチュエーションを考えながら1人で1対1をやっていました。これのいいところは、いつでも自分が勝てること。いいイメージトレーニングになるのです。
今はオフシーズンですよね。
オフシーズンとは弱いところを鍛える最高の時期。苦手な左手、ボールハンドリング、シュート距離、パス、ゲームに慣れる練習などなどなんでも出来る時期です。
ぜひ、この時期を有効に使ってください。

▽メッセージ マイクフログリー
その日をより良いものにするチャンスは
一回だけ。
その日もそのチャンスも一回しかなくて、
逃したら二度と戻ってきません。
そのチャンスを誰よりも生かしてください。

 Mike