女子決勝 アメリカ対ドイツ
2008/09/19 カネコ

 女子決勝は2連覇を狙うアメリカと、ここ数年で最小障害の選手が増え、急速な成長を見せたドイツの戦い。

 ツインセンターを擁し、高さで圧倒するドイツに対し、アメリカはスピードと機動力を使ってオールコートマンツーを仕掛けるという対照的なスタイル。

 第1Qは互いに様子を見るような形で始まり、3点差ドイツリードで終了。

 ここでアメリカは、中途半端な高さを捨て、一気にスピードのある選手5人にメンバーチェンジをし、速さでドイツの高さを封じこめる。

 第2Qで逆転、ドイツに7点差をつける。

 第3Qに入り、ドイツは高さにスピードを織り交ぜながらのメンバー構成で、アメリカのスピードに対抗しようとするも、一時はボールをハーフコートまでも進めることができない状態になる。

 あるときは、ハーフライン周辺で「一網打尽」のような状態で、ドイツの5人が団子のように追い込まれてしまう、非常に珍しいシーンも見られた!

 まさにアメリカのディフェンス力の高さを見せつけたシーンで、われわれ一同はどよめいてしまった!!!

 そのような苦しい中、アメリカに流れが完全に行ってしまうと思ったが、ドイツも♯12、15のツインセンターがディフェンスラインをぶち破っての、ファウルぎりぎりのフィジカルコンタクトでボールを運び、得点を取るなど、力強さを見せつける。

 両チームのシュート確率はほぼ同等だったが、アメリカのオールコートマンツーにより起こしてしまったターンオーバーの数が、勝敗を決めた(ドイツ19、アメリカ7)。

 ドイツは最後まであきらめなかったが、最後は12点差でアメリカがパラリンピック2連覇の偉業を果たした。

 圧巻だったのは、♯12のクリスティーナ・リップ(イリノイ大学車いすバスケ指導DVDのモデル)と、Jキャンプ講師として4度の来日を果たしている♯10ステフ。

 持ち点2.5のクリスティーナと、2点のステフがドイツのセンターに対し、オールコートマンツーで必死にがっちり抑えているその姿は、大興奮だった!

 優勝の瞬間、ものすごいガッツポーズで吠えまくってその喜びを表したステフ。
 圧倒的な強さだった!!!

↓の写真は、優勝の喜びを満面の笑みで表すステフ。

http://en.paralympic.beijing2008.cn/news/sports/wheelchairbasketball/n214604624.shtml


P.S.それにしても、このドイツの主砲、♯15のマリナと、イギリス男子代表の♯4ジョーと同じチームでプレイをしているゆきちゃん、
よく考えたらすごいことだなぁー