大会4日目 日本 VS ポーランド (男子)
from しんぺ〜

予選ラウンドの今までの日本の結果は1勝1敗。決勝トーナメントに出場できるチームは、1つのPOOL(6チーム)から4チーム。2勝すれば決勝トーナメントに出場できる可能性がでる。

残りの対戦カードは、ポーランド、イタリア、アメリカ。
アメリカはここまで圧倒的な得点差で試合を進めているところを見ると、この予選は1位通過を狙っているのだろう。次にイギリスか。とすると、残りの2つを、ポーランド、イタリア、日本で分け合うことになりそうだ。韓国は試合を見る限り、もうこの戦いについてこれないように思う。つまり、ポーランド、イタリアのどちらかに勝って、決勝トーナメントに出場という青写真だ。

先日のポーランドとイタリア戦はイタリアが延長戦の末、ポーランドを下した。つまり、ここでポーランドに勝つと、日本が優位に立てる大事な試合だ。

スタートは、藤本、宮島、増渕、藤井、東海林
昨日の宮島の調子をそのまま活かしたラインナップでスタート。

試合がスタートしてすぐに藤本がオフェンスファールを取られ、その後すぐにポーランドのミドルショットが決まり先制される。増渕、藤本の連続ショットで逆転するが、ポーランドの3ポイントショットで再逆転。最初から一進一退の試合が続いた。
世界選手権大会 日本VSポーランド
ポーランドは、ハーフコートオフェンスでスクリーン&ロールを積極的に使い、リズムを掴んでいく。
ポーランドが5点差にリードを広げたところで、鈴木がフリースローの際に“かかと”を床につけた、ということでテクニカルファール。

昨日とは違い、日本の流れになかなかなっていかない。7点差リードされ1Qを終える。(17−24)

2Qは、鈴木の代わりに土子を投入。
序盤からスクリーン&ロールからのアウトサイドを2本連続で決められ、ポーランドが流れを作ろうとする。増渕が3ポイントを決めて、流れを切ろうとするがすぐに速攻で返され、11点差とリードが開いてしまう。
更に、昨日のアメリカ戦を温存した5番エースのフィリプスキがきれいなフェードアウェイショットを決め13点差に。

しかし、昨日から勢いのある日本は、ここで挽回!
土子、増渕の連続ショットが決まり、更に土子のバスケットボールカウントで一気に6点差まで詰める。土子は、高校、社会人とバスケットをやっており、シュートのセンスはピカいち!とうとうここで、実力を発揮した!その後、あからさまにダブルチームでレオを守るポーランドの隙をついて、レオの連携相手であった佐藤がノーマークのインサイドをきっちり決め、4点差に詰めよる。

第2Q後半の一気の追い上げで、13点差を6点差にし、前半を折り返す。
日本のペースに徐々に傾いていく(36−42)

3Qのスタートは、宮島・鈴木・田中・豊島・京谷。
過去の2試合では見たことのないランナップでのスタート。

序盤から積極的な試合展開をする日本!
豊島の得点、そして田中の2連続ショットで一気に同点に追いつく。ポーランドは、2Qまでディフェンスを藤本に集中していたため、このメンバーチェンジには戸惑っているようだった。得点を決めた後にはさらに日本がプレスをかけた。昨日のアメリカ対ポーランド戦で、ポーランドが苦戦していたアメリカのプレスに似ているようだった。ポーランドは全く攻撃することができない。

そして、日本選手権MVPの豊島がファールをもらい、フリースローを決め、とうとう逆転!!

更に、宮島、田中の連続ショットで差を開いていく。

しかし、ポーランドの5番フィリプスキがそれを許さない。ドリブルからの強引な1対1、スクリーンを使ってのアウトサイドショット、
インサイドでのタフショット、ここぞというときに得点を重ね、日本のムードを打ち消していく。第3Qを終わって、ポーランド3点差で最終Qを迎えることになった。この5番フィリプスキの得点を何とか抑えれば、勝負がつく。

第4Qは、増渕、土子、藤本、藤井、佐藤
この試合で調子の良い選手を5人揃えたいい組み合わせだ。

序盤でポーランド11番の得点で5点差に広げられる。
そのあとに藤本のテクニカルファール。
藤本の個人ファールがここで4回になってしまう。

ここで藤本から宮島に交代。
このチャンスをポーランドは見逃さなかった。
5番フィリプスキの連続得点で7点差、12番がスクリーン&ロールからトップのスポットショットをきれいに決め、9点差と広げる。
ここで、たまらず藤本、東海林を再投入で、最後の勝負に出る。

藤本、東海林の連携から東海林が得点。
日本らしい得点で流れに乗る。
しかしそこで、またまたポーランドの5番フィリプスキに3ポイントを奇麗に決められ、14点差。

ここで勝負がついたように見えた。
そのまま試合はポーランドの流れのまま進み、82−61で終えることとなった。
試合は負けたが、次に残せるものはたくさんあったと思う。
・第2Qで藤本の代わりに土子が入り、13点差を6点差に縮めたこと。
・第3Qで新しいプレスのラインナップが6点差を一気に逆転し、リードしたこと。

昨日の試合でも感じたが、この大会でよい結果をだすには、ベンチメンバーが活躍する状況を作らねば戦いきれない。今回はどうしても勝ちたい試合であったが、大会全体の戦い方を考えるのなら、ベンチメンバーがこれだけ活躍した日本チームはとてもよい調子でこれからを迎えられる。

さぁそこで、全体を見ると、

イタリアに敗退したポーランド
ポーランドに敗退した日本

もし、日本がイタリアに勝ったとしても、決勝大会に上がるには得失点差という条件が付く。

明日はアメリカ戦。
相手は強豪だ。どれだけ得失点差を少なくするか、それが一番の課題だろう。
そして予選最終日のイタリア戦にかけるしかない!

日本がベンチプレイヤーの活躍で全員バスケができるようになってきたこと。
これは非常に大きい。最終戦で全員の力を投入して、ぜひ決勝トーナメントに出場してほしい!!