大会5日目 日本 VS アメリカ (男子)
from しんぺ〜

現在の日本は1勝2敗。そして対戦相手は、各対戦相手に対してダントツの得点差を付けて勝ち上がってきているアメリカ。このアメリカの勢いをどう抑えていくかが、この試合のカギになる。圧倒的に強い相手に対して、どう戦うか?これはとても難しい課題だ。もう一つの課題は、日本が決勝トーナメントに進むためには、得失点差がいまは一番重要。イタリア、ポーランド、日本の三つ巴で上位2チームに入るためには、このアメリカ戦をいかに得失点差少なく戦うか、これが求められる。
世界選手権大会 日本VSアメリカ
1Q:藤本、鈴木、増渕、藤井、東海林
アメリカは8月のJキャンプの講師でもあるSteveSerioがスタートで出場。藤本のフリースローの得点からスタートを切る日本。アメリカは毎回のようにスピードを活かしたプレスをしてくる。日本はそのプレスをうまく崩しながら、藤本がファールをもらい、日本のペースを作ろうとする。スピードでは負けていない日本。鈴木の速攻で3点リード、アメリカからリードを奪う展開に!しかし、MattScottの得点から、プレスをかけられ2連続スティール。早くもUSAのプレスが機能してきた。それでも藤本がインサイドシュートを決め挑戦するが、アメリカの4連続スティールで日本は一気に勢いを失っていく。USAのプレスをブレークしボールを運んでも、今度はゴールの近くに行くことができない。そういう状況が何度も続く。点差がどんどん開いていき1Qが終了(9−25)

2Q:藤本、宮島、増渕、藤井、東海林
クラス1のエリックがミドルシュートを決め、USAのリズムで試合が進む。日本は交代でクラス1の佐藤を入れると宮島、藤本、増渕の3連続ショットを決まり、日本の流れを作ろうとする。しかし、これからというときにUSAのプレッシャーにつかまり、TurnOverになってしまう。どうにもこうにも、流れが全然変わらない・・・
第2Qを終わって21-41でUSA。

体のサイズ、スピード、高さ、技術、どれを見てもUSAが上回っていることは確か。そういう相手にどう挑むのかという作戦は絶対的に必要だ。「意図を持て」と以前にコーチから言われたことがあるが、意図は作られていないところでは、存在しない。だから、この時点では何もしようがない。

3Q:藤本、鈴木、増渕、藤井、東海林
増渕の得点でスタートし、新しい状況を作り出そうとする日本。しかし、USAのプレスで8秒を取られ、その後4分間で5つのTurnOverが続き、日本はたまらずタイムアウト。蟻地獄のようなこのUSAのプレスディフェンスをどうしたらいいのか?使える札は、タイムアウトとメンバーチェンジ。日本は5人を総入れ替えし、突破口を作ろうとするがマットスコットの3連続3ポイントを決められ苦しい戦いが続く。(32-70)

4Q:藤本、鈴木、増渕、豊島、京谷
3Qを終わって38点差。この試合は当初から言っていたように勝ち負けではない。どれだけ失点を少なくするかが重要だ。失点を少なくするとはどういうことか。方法は2つある。相手の得点を抑えると、こちらの得点を増やすこと。結局、試合の最初も最後も考えることは同じ。どう試合を作っているかになる。日本は、京谷と豊島を加えた新しいメンバーで挑戦。京谷は経験もありバランスのとれたクレバーなPlayerなので、今何が一番重要なのかを分かっているはず。アメリカの失点は、1Q(9点)、2Q(12点)、3Q(11点)、この感じから来ると、4Qはプレスのラインナップではなく、ベテラン選手組でゆっくり安定した試合を臨んでくるはずだ。予想通り、USAは経験の浅い選手とベテラン選手の組み合わせでじっくり試合を進める。ディフェンスもオフェンスも安定しており、日本の流れには到底傾けることのできない試合展開。最後の最後まで力を抜かないUSAだった。(46-89)

今後のことを考えると、予選ラウンドで決勝トーナメントの出場枠を奪い合う展開になると想定した方がいい。その時に重要なのは、失点を少なくすること。つまり、強いディフェンスの形を作り上げることが、決勝トーナメントに出場する必須条件になる。