大会7日目 男子順位決定戦 日本 VS アルジェリア
from 橘 香織

日本のスタートは(#4)藤井、(#8)佐藤、(#5)増渕、(#14)土子、(#15)藤本。
トップのスポットシュートに安定感のある(#8)佐藤、抜群のシュートセンスを持つ(#14)土子の2枚を入れることで、(#5)増渕と合わせてアウトサイドのシュート力を厚くする作戦。
対するアルジェリアは(#9)ガイドゥン(4.0)、(#11)バダチェ(2.0)、(#12)ラジャジャ(3.5)、(#13)ガーボゥ(1.0)、(#15)アヤチェ(3.5)。
これまで一試合の平均得点が16.0点で個人得点率ランキングで7位に入っている(#9)ガイドゥンを中心とした、高さはないけれど速くてシュートがうまいチームだ。
ちなみに日本(#15)藤本はここまで得点率ランキングでは2位につけている。予選同様、この試合でも(#15)藤本へのマークは当然きつくなることが予測される。さて、日本の対策は?

立ち上がり、まずは(#15)藤本のミドルシュートで日本が先制。
続いて(#5)増渕のダイブ裏からのミドルがきれいに決まり、日本としては上々の滑り出し。
アルジェリアはターンオーバー、チャージングなどでミスが続いたが、バックピックからの攻撃でファールを誘い、(#12)ラジャジャがねじ込む。
今日の日本はカウントでもプレスにいかず、ハーフコートディフェンスで対応。
ディフェンスに戻ろうとする日本を徹底的なクロスからのアタックで攻めるアルジェリア。しかし、日本の厳しいプレッシャーを受け、フィニッシュがきまらず苦しい展開。
リバウンドからの速攻で(#15)藤本がレイアップを決め、16−2としたところでアルジェリアはたまらずタイムアウトを要求。

タイムアウトが開けても(#5)増渕のミドル、(#15)藤本のインサイドなどで着実に引き離していく。
(#15)藤本がディフェンスをぐっとひきつけたところで他の選手で勝負をかける、という攻撃パターンが見事にはまった立ち上がりだった。アルジェリアはたまらずオールメンバーチェンジ。ビッグマンの(#4)ザイディ、(#8)ボウラファを入れてインサイドを厚くしようとするが、(#8)佐藤のナイスシールで(#15)藤本をインサイドへ引き込んでいく。
1Qは28−6で日本大量リード。早々に試合を決めてしまった観があった。

2Qはアルジェリアもペースを取り戻し、一進一退の攻防が続くが、なかなか点差は縮まらず、第2Qは37−17で終了。
3Qのスタートは、(#4)藤井、(#6)東海林、(#15)藤本、(#5)増渕、(#13)宮島というラインナップ。
ハーフタイムで指示が出たのか、アルジェリアは(#15)藤本へのバックピックを徹底し、スペースを開けたところからのピック&ロールや、スクリーン&ロールからベースラインへカットしてのシュートを狙うプレーを意識的に展開。しかし、日本ディフェンスの強いプレッシャーを受けてフィニッシュできない。逆に日本は、後半になってさらにマークの厳しくなった(#15)藤本からボールを振って、(#5)増渕のレイアップ、(#13)宮島のインサイドなどでじりじり引き離していく。
アルジェリアはシュートモーションに対する審判のファウルがサイドスローインと判定されるなど、審判の笛に自らのコントロールを失っていく。ついには残り3分、(#4)ザイディのリフティングテクニカルファールを取られてフロースローを決められ、57−24。
ここで完全に心が折れてしまった。

日本は全員出場を果たして82−36で快勝。
この試合、藤本は34得点・4アシスト・8リバウンドの活躍。しかし、特筆すべきは(#5)増渕の25得点、や(#13)宮島の13得点など、藤本以外のところでも点を取るパターンが明確に見えた点だ。
バスケットボールは確率のゲーム。いかに確率の高いシュートシチュエーションを作り、選択していくか、そしてそれを40分間徹底できるか、が最終的なスコアとなって形になる。そのことを再確認できた試合であった。