第11回車椅子バスケットボールキャンプ(Jキャンプ ファンダメンタル)in茨城2013 報告
◆Jキャンプ茨城2013
1)概略
平成25年8月9日(金)から11日(日)まで、参加者48名を迎えて第11回目となるキャンプを開催。バスケットコート1面に対して10名×2チームが適切な人数、ということで、40名を募集(会場はコート2面)しましたが、多くのお申し込みをいただいたため、1チーム10名を12名として48名を受け入れました。
「世界レベルの“基礎”のを学びながら、車椅子バスケの楽しさを伝える」ことを軸として、イリノイ大学で構築されたカリキュラムを基に、日本の環境に合うように独自でプログラムを構築しました。
2)参加者層
1) 障害のないプレイヤーの参加割合が少しずつ増え続け、全体の約半数に達していましたが、今年は数年ぶりにその割合が下がりました。
2) 最年少13歳を含む中高生を中心とした若い世代の選手が、全国各地から参加してくださいました。
3) プレー歴の浅い選手が多く参加してくださいました(平均2.5年)。
経験年数が浅い選手が多いことも手伝って、遠征経験のない方も多かったようで、事前の細かいお問い合わせが非常に多くありました。中途障害の場合、障害を負ってからの遠出の経験がない、そもそも障害を負う前にスポーツ経験があまりない、など、さまざまな「経験不足」が想定されるため、事前の連絡調整と参加者の状況把握は重要な視点の一つでした。
3)スタッフ体制
【海外講師】 ◆Matt Buchi (北京パラリンピックアメリカ女子代表アシスタントコーチ。イリノイ大学男子車椅子バスケットボールチームヘッドコーチ) ◆Jacob Tyree (U23アメリカ代表、イリノイ大学在学中) 【日本人講師】 □原田 麻紀子 (NPO法人Jキャンプスタッフ。2011年U25日本代表女子チームアシスタントコーチ、元イリノイ大学アシスタントコーチ) □根木 慎志 (NPO法人Jキャンプ副理事長。元日本代表。2000年シドニーパラリンピックキャプテン) 【補助講師】 □堀江 航 (イリノイ大学車椅子バスケチーム出身。2010〜2011年スペイン、2012年ドイツにてプレイ) □香西 宏昭 (2005年ジュニア世界選手権銀メダル獲得、ベスト5受賞。2008年北京・2012年ロンドンパラリンピック日本代表) □森 紀之 (2004年アテネ・2008年北京パラリンピック日本代表) □菅沢 隆雄 (2000年シドニー・2004年アテネパラリンピック日本代表。札幌2001ベストキャンパー) □佐藤 聡 (2008年北京・2012年ロンドンパラリンピック日本代表。福島2003ベストキャンパー) |
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海外講師としては、当キャンプのカリキュラムの骨子となっているイリノイ大学のカリキュラムを熟知していることがまずは前提条件であり、今回もイリノイ大学出身の2名を招聘しました。
また、全体の通訳、あるいはコーチ陣のリーダーとして初めて原田麻紀子を配置。補助講師たちもそれぞれ部分的にコーディネイトを担当するなど、新しい形での開催となりました。
4)まとめ
今回、猛暑が予測されていた中で、この夏で最も気温が上がった数日間にぶつかってしまうという環境下での開催となりました。事前に医療スタッフの増員、熱中症予防のためのあらゆる準備、参加者への事前の声掛けなどを行ってきたことで、無事に終了をすることはできましたが、次回開催に向けて、開催時期と開催場所の再検討の必要性を痛感することとなりました。発汗に問題のある選手もいる想定において、重要課題として次年度に向けてすでに検討中です。
このような難しい状況下において、熱中症で救急要請などをすることなく終了ができたのは、多くのボランティアスタッフの方々が、常に目配り気配りをし、細かい打合せを行い、長時間にわたり集中力を欠くことなく対応してくださったことによるものです。このような環境での開催となったことは主催者として反省材料ですが、この部分は記載しておきたいと思います。
最後に会場である茨城県立医療大学車椅子バスケチームROOTsの皆さんには、事前準備等、最も地味な部分で全面的なバックアップをいただきました。また会場を貸していただき、学長にも足をお運びいただいた茨城県立医療大学、茨城県障害者スポーツ研究会の皆様には様々なご支援をいただきましたこと、心からお礼を申し上げたいと思います。
皆様のおかげで、今年も無事に終了することができました。本当にありがとうございました!!!
各賞受賞者
Jキャンプ賞受賞者
★Hustle Fire 古川 諒 持ち点1 ★GariGari Kun 小田島 理恵 持ち点3〜3.5(未確定) ★Yes Sir 萩原 駿斗 健常者 ★Honey Buns 立石 百合子 健常者 ※各チームから1名選出。受賞者にはバスケットボール等を授与 |
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M V P
★一日目(ハッスル) 「IRC井上ゴム工業(株)MVP」 丸山 弘毅 持ち点2.5 ★二日目(トップピッカー) 「バークレイズ証券(株)MVP」 財満 いずみ 持ち点1 ★三日目(チームプレイヤー) 「IRC井上ゴム工業(株)MVP」 小林 良 健常者 ※受賞者には各賞をサポートしてくださったスポンサー様より商品を授与 |
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コンテスト勝者
★一日目(ジョージア・テックレイアップ) 「コンバース・コンテスト」 山口 健二 持ち点4.5 ★二日目(ドリブルノックアウト) 「ワミレスコスメティックス・コンテスト」 小林 良 健常者 ※勝者には各コンテストをサポートしてくださったスポンサー様より商品を授与 |
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リアル杯トーナメント優勝チーム
★Hustle Fire (12名)
山本大、中野琢也、伊藤直淑、小林良、高主知佳、葛原まなみ、菊池隆朗、古川諒、
高野愛、柴田若菜、西住空也、西岡尚輝
※優勝チームにはヤングジャンプ特製グッズ(提供;集英社)を授与
(準優勝;GariGari Kun、3位;Yes Sir、4位;Honey Buns)
この事業はスポーツ振興くじの助成により行いました。