大阪カップ2015 4日目 : イギリスに勝ち、大阪カップ優勝!!

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イギリスと行われた決勝戦は59-42で日本の優勝で大会の幕を閉じた。

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試合序盤からイギリスのエース、Amy Conroy へのマークを徹底させてシュート機会を減らし、
ディフェンスで良いリズムを作った。
一方オフェンスは上村のペイント内でのショットで得点を重ねていく。
「上村中心でということではなくて向こうがビッグマンのAmy Conroy がトップのディフェンスをしていて、
そこから日本のボールの基点を潰しに来ていたので、そのディフェンスにクロスピックをかけてインサイドに入ろうという指示を出しました。最初は上手く行かなかったが、徐々に上手くいくようになった。」と橘ヘッドコーチ(以下、橘HC)が話したそのオフェンスが見事にはまった。

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2Qは全員がオフェンスにディフェンスに縦横無尽に走り回り、スピードある展開の速いバスケットボールでイギリスを翻弄し33-25で前半をリードして終えた。

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ただそこで迎えた3Q。前日のオーストラリア戦でも後半の立ち上がりが悪かったのをそのままに走れていない。
「前半の良かった部分を継続できずに集中力が切れ、走りきれてなかったと試合に出ていても感じたのでそこは課題です。」と網本が話すように、日本は6分間得点を奪う事が出来なかった。

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ただ、その中でもディフェンスが崩れることなかったのも大きい。
橘HCはタイミングを見てベンチで控えていた吉田を投入して良いリズムを生もうとした。
「スタートは萩野・北間の若手二人で行って、ゲームの流れを見てもらって判断の出来る吉田をシックスマンにおいておくということを今回は試してみた。誰がスタートでも問題ないのですが、吉田が行って流れが悪くなって北間を出すよりも、悪い流れの時に吉田を入れて『何とかお願いします』とコートに送り出します。」と橘HCは吉田に対して全幅の信頼を置いている。
その投入から徐々に流れが変わり、網本、吉田、上村、上村と代表経験豊富な選手らの4連続得点で我慢の時間を乗り切り、縮まった点差を再び離すことに成功した。

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4Qは日本の課題でもあるセカンドセット、土田・北田のセットを長めに使い、プレスブレイクに対して手応えを得て大会を終えたかったが、なかなか上手く出来ずにベンチに下げられ、課題クリアは次に持越しとなった。

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この決勝の舞台で全員出場を果たし、そしてしっかり勝ちきったという経験は、
たとえフルメンバー相手でなくてもアジア・オセアニア地区予選(以降、AOZ予選)に向けて大きな自信につながった。
試合をしていく事で見えた、後半の入り方とセカンドセットの精度向上の二つの課題が明確になり、
ローポインターの若手2人の成長は実は吉田にやきもちを焼かせる程、良い刺激をあたえていると話してくれた。
「二人とも色んな経験をしているし考えてプレーができるし、自分のストロングポイントをしっかり理解して、それを前面に出せている。若いから成長の幅が広いので、グンと成長しているのを見ると焼けちゃいますね。くそー、私も負けない!と闘志をもらっています。」と選手同士の切磋琢磨が出来るチームの良いムードを感じることができた。

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チームはAOZ予選までに海外での試合を調整しているものもあるが、国内合宿や国内の男子の大会にエントリーする予定などチームの時間を少しでも多く持っていきたいと橘HCは話す。「今回たくさん試合をする中で選手の呼吸、タイムアウトのタイミングがちょっとずつ分かってきたので、こういう経験をたくさんしていきたい。色んなチームからきているけど今は”Japan”としてどこまで”We”という意識で戦えるのかということをミーティングで話して、今回はとても良い雰囲気でやることができました。」

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AOZ予選まで既に8ヶ月を切った中で大事な一年の第一歩を最高の形で終えた。
大会を通しての成長はもちろんその伸びしろを感じさせてくれる日本の戦いに期待をせずにはいられないし、
「絶対にリオへ行きます」という橘HCの言葉を信じて、これからもこのチームの行く末を追っていきたいと思う。

< 本日の試合結果 >

三位決定戦 カナダ – オーストラリア
1Q 17-12
2Q 41-37
3Q 52-53
4Q 75-73

決勝戦 日本 – イギリス
1Q 15-13
2Q 33-25
3Q 41-32
4Q 59-42

< 大会総合結果 >
1位 日本
2位 イギリス
3位 オーストラリア
4位 カナダ

< フォトギャラリー >

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本日一番のガッツポーズを見せる橘HC

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#12 添田智恵

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#15 網本麻里

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盛り上がる日本ベンチ

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試合後観客と握手を交わす日本代表

( 取材・写真=伊藤真吾/アフロスポーツ )

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ABOUTこの記事をかいた人

Jキャンプスタッフ、広報担当 2007年からNO EXCUSEを撮影し始め、車椅子バスケットボールに関わり始める。 Jキャンプ2008に撮影ボランティアで参加し、その後スタッフになり、 チャンスがあれば海外大会への観戦・取材にも飛んでいく。 【2008年・中国】北京パラリンピック 【2010年・中国】広州アジアパラ競技大会 【2011年・韓国】ロンドンパラリンピックアジア・オセアニア地区予選 【2012年・イギリス】ロンドンパラリンピック 【2013年・アメリカ】全米大学車椅子バスケットボール選手権大会