オーストラリアのKylie GauciのスピードあるドライブとAmber Merrittの高さを活かしたインサイドショットを中心としたオフェンスにこの日しっかり対応した日本はオーストラリアに良い形を作らせない。
「Kylie Gauci、Shelley Chaplin、Amber Merrittの3人を5人で守り、あとの選手は思い切って捨てる。そしてボールマンへディフェンスを張り出して、ボールを簡単に入れさせないことをみんなで意識して実行できた事は大きな収穫だった。」と網本が話すとおり、フルメンバーではないもののオーストラリアを30点台に押さえることが出来たのは自信に繋がったはずだ。
一方で萩野はアジアオセアニア地区予選に向けての課題として「(オーストラリアが)フルメンバーでくればローポインターも点を取ってくるので、ボールマンへのプレッシャーをかけながら他の部分もしっかり押さえなければいけなくなる。5人を5人で守る事が出来るようにしていきたい。」と先を既に見据える。
他の課題として橘ヘッドコーチは「得点力」を挙げる。「今日はディフェンスが良くて勝てたけれど60点は取りたかった。トランジションで走れているうちは良いけれど、前半終了間際に二人で網本をディフェンスされた時などオフェンスに参加できない場面などでも確実に点を取れるバリエーションを増やしていきたいし、網本以外のシュート力も上げていきたい。」
試合は日本の危なげない試合展開で54-37で日本が勝利を収めるが、この大会でも再三見られたオーストラリアの強烈なプレスディフェンスはこの試合では鳴りを潜めた。アジア・オセアニア地区予選を睨み、オーストラリアは手札をあまり見せないのかと思っていると所々で変化をつけたプレーをポンッと入れるしたたかに戦ってきた。橘ヘッドコーチは「日本も考えてバスケをしているんですよ、ということを意識させたかったし勝っても負けてもやりにくいという印象を与えたかったので、それはアピール出来たと思います。」と日本も予選突破へ向けて一つの布石を投じる事が出来たようだ。
明日のイギリス戦へ向けて橘ヘッドコーチは「大きなセンターが二人いるので中国に対してのシュミレーションになるはず。」と先を見据え、網本は「初戦で負けている相手でもありますし、三日間で今日の試合が一番良い出来だったので、明日は更に良くなるはず!とても楽しみです!」と決勝へ向けて豊富を語ってくれた。リオ・パラリンピックへ向けた大切な一年のこの第一歩を良い形で終えてほしい。
< 本日の試合結果 >
○日本 – オーストラリア
1Q 17-8
2Q 31-19
3Q 43-29
4Q 54-37
○カナダ – イギリス
1Q 11-16
2Q 23-36
3Q 35-44
4Q 51-60
< 3日目までの総合成績 >
1位 日本 3戦2勝1敗
2位 イギリス 3戦2勝1敗(ゴールアベレージでオーストラリアを上回り2位)
3位 オーストラリア 3戦2勝1敗
4位 カナダ 3戦0勝3敗
< 明日14日(土)の予定 >
10:30 ~ 三位決定戦 カナダ vs オーストラリア
13:30 ~ 決勝戦 日本 vs イギリス
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( 取材・写真=伊藤真吾/アフロスポーツ )
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