2022年5月6日(現地時間)、車いすバスケットボールにおけるヨーロッパのクラブチャンピオンを決める「ユーロチャンピオンズカップ」がドイツで開幕。ドイツ、スペイン、イタリア、フランスからトップ8チームが集結し、1回戦が行われた。東京パラリンピック銀メダリストの香西宏昭、藤本怜央が所属するRSV Lahn-Dill(ドイツ)は、BIDAIDEAK BILBAO BSR(スペイン)と対戦し、86-69で快勝。初戦を白星で飾り、準決勝に駒を進めた。
試合開始早々、ドイツ代表のトミー・ベーメー(ドイツ)がミドルシュート、さらには3Pシュートを立て続けに決め、Lahn-Dillが幸先いいスタートを切った。シュートがリングに嫌われる時間帯もあったが、香西が後半5分で10得点を挙げる活躍を見せ、第1Qは22-19とリードして終える。
続く第2Qにシュートを炸裂させたのは、藤本だ。開始早々から立て続けにシュートを決め、12得点。フィールドゴール成功率85%と東京パラリンピックの韓国戦を彷彿させるようなプレーを披露。一方、BIDAIDEAK BILBAOは高い位置から止めようとするLahn-Dillの強固なディフェンスの隙をつくようにインサイドを突破し、得点を重ねた。それでも44-39でLahn-Dillがリードを守り切り、試合を折り返した。
第3Qでは、香西の機転の利いたタップパスからブライアン・ベル(アメリカ)がシュートを決め、イリノイ大学の同級生同士のホットラインによる華麗なプレーが見られるなど、Lahn-Dillがリードを死守する。 59-53で迎えた最終Qは、トミーと藤本が競い合うかのように得点を挙げ、トミーは10得点、藤本は13得点。一気に相手を突き放したLahn-Dillが86-69で勝利した。
藤本はチーム最多でシーズンハイの27得点。それに次ぐ23得点を香西が挙げるなど、日本人2人の活躍が目立った試合となった。Lahn-Dillは7日22時半(日本時間)から準決勝でCD ILUNION(スペイン)と対戦する。この試合に勝てば、藤本、香西にとって初となるユーロの決勝進出となる。(文・斎藤寿子)
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