【No.56】因縁のライバルに完敗も、リーグファイナルで雪辱誓う ~ユーロチャンピオンズカップ~

8日、ユーロチャンピオンズカップ最終戦が行われ、香西宏昭、藤本怜央が所属するRSV Lahn-Dill(ドイツ)は、3位決定戦でThuringia Bulls(ドイツ)と対戦した。Bullsとは、今週末に第1戦を迎えるドイツリーグ(1部)プレーオフファイナルでも激突することが決定している。近年では2強を誇り、常に優勝争いを繰り広げてきた因縁のライバルでもある。そのBullsとの表彰台をかけての一戦は、予想以上に厳しい結果となった。

お互いに3Pシュートから始まった第1Q、Lahn-Dillの得点が止まった中盤、Bullsがアウトサイドとインサイドの両方から立て続けに得点を決め、一気に2ケタ差にまで引き離した。それでもLahn-Dillは終盤にブライアン・ベル(アメリカ)がインサイドを攻めて得点。11-18と、なんとか1ケタ差で終えた。

ところが、第2QはLahn-Dillのシュートがことごとくリングに嫌われ、6分間、得点することができなかった。その間にBullsは着実に得点を積み重ねていった。そんな嫌な流れを断ち切るきっかけを作ったのが香西だ。途中交代してすぐにミドルシュートを決めてみせた香西。この1本をきっかけに、Lahn-Dillのオフェンスにリズムが出始めた。しかし、前半での失点が大きく響き、20-38。18点ビハインドで試合を折り返した。

第3Qにも、香西が躍動した。開始早々に鮮やかなフローターシュートを決めると、角度のないエンドライン際からのミドルシュート、さらに中盤にも3Pシュート、ミドルシュートと立て続けに得点を挙げ、確実にチームに勢いを与える活躍ぶりだった。第3Qに入ってからフィールドゴール成功率は80%と調子はうなぎのぼり。このままいくかと思われたが、残り4分で香西はベンチに下げられてしまう。結局、40-61と点差はさらに広がった。

第4Q、Lahn-Dillは追い上げを図ろうとするも、時すでに遅しの状態だった。51-75という結果に終わり、Lahn-Dillは4位。藤本にとって初の、そして香西にとっては3年ぶり2回目のユーロの表彰台とはならなかった。

試合後、「この結果を糧にできるかは自分たち次第」と香西が語れば、藤本も「リベンジするチャンスがまだある」と、1週間後の決戦に向けて意気込みを見せた。2人にとってリーグ制覇は悲願のタイトルでもある。ハンブルク時代以来、4年ぶりにチームメイトとなった今シーズン、そろってタイトル獲得の栄冠をつかむつもりだ。(文・斎藤寿子)

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新潟県出身。大学卒業後、業界紙、編集プロダクションを経て、2006年よりスポーツ専門ウェブサイトで記事を執筆。車いすバスケットボールの取材は11年より国内外で精力的に活動を開始。パラリンピックは12年ロンドン、16年リオ、21年東京、世界選手権は14年仁川、18年ハンブルク、アジアパラ競技大会も14年仁川、18年ジャカルタの各大会をカバーした。